私にとっての理念も、考え続けたい
武蔵野会11年目
待つこと、聞くこと、話すこと
利用者のサポートや情報伝達、家族の皆さんや関係先との相談調整を行っています。新規利用者の契約や、担当者会議で得られた情報をスタッフに共有するのも生活相談員の業務です。以前は特別養護老人ホームで働いていましたが、デイサービスに移ってきました。利用者の方が自宅に帰るか帰らないかで支援も変わるんだなと実感していますが、どこで働いていても、利用者の方の笑顔を見ると、また頑張ろうって思えます。それは変わりませんね。
普段心がけていることは、聞くこと。デイサービスと自宅での暮らしがかけ離れすぎないように、自宅での食事の様子など、細かい情報を積極的にご家族に聞くようにしています。施設内での振る舞いが全てではなく、明るく振る舞っているようで実は無理をされているケースも多いんです。何をすると落ち着いて過ごせるかは人によってちがうので、ご家族からの情報を頼りに、様子を見ながらレクリエーションや席順を工夫するようにしています。
また、待つこともとても大事です。ご本人とコミュニケーションをとるとき、以前は返事がこないと焦ってしまっていたのですが、現場で仕事をしていくなかで、目を合わせて相手が話し終わるのを待つことが大事なんだと学びました。相手を信頼して待っていると、だんだんと自分のことを話してくださるんです。信頼を得るには待つ時間が必要なんです。
すべては笑顔のために
小さい頃から祖父母の家に行くことが多かったり、近所に障害のある子が住んでいたりと、身近なところに福祉があったように思います。老人ホームのボランティアで買い物支援をしたときに、自分ではなにもできなかったと思っていたのに、「ありがとう」とお礼を言われて、人の役に立てる仕事っていいなと思い、福祉に興味を持ちはじめました。
就活の時に、武蔵野会のホームページに載っていた理念に漠然と惹かれて、これはどういうことなんだろうと興味が湧きました。現場に入って11年が経ち、いまだ自分の中でピンとくる答えは見つかっていませんが、西水元あやめ園の「すべては笑顔のために」というクレド(行動指針)がしっくりきていて、それが私の支援の指針にもなっています。自分にとって理念はどういうものなのか。これから働いていく中で見つけていきたいです。
武蔵野会は、いろいろな分野の施設運営をしている法人なので、異動の選択肢があることも魅力だと感じます。選択肢があるからこそ自分も新しいチャレンジがしやすい。このあやめ園で長く働いてきましたが、個人的にはそれだけではもったいないとも思っていて。武蔵野会に入職したので、今の経験を他の施設でも活かしていきたいと思ってます。