応援団として、目の前の人に向き合う
武蔵野会13年目
ちょうどいい距離で
障害のある若者たちって、中高生のうちは学校にも通えて、デイサービスも利用できて、自宅以外にも居場所があるんですが、成人になった途端に単調な生活になりやすく、社会とのつながりが減ってしまう傾向にあるんです。びおらに通っている子どもたちが成人になったあとも余暇活動ができる場所の必要性を感じ、2年ほど前から、地域活動支援センターのプログラムとして、びおらを卒業した子たちも余暇の活動ができる形をつくりました。
卒業や社会人になる移行期間は保護者も不安ですし、子どもたちも新しい環境に慣れるのに必死というタイミングなので、立ち寄れる、依存できる場所が必要にもなります。ここを活用してもらいながら生活リズムを整えたり、ガス抜きをしてもらえたらと思っています。
現場で働くスタッフには、親御さんと面談するときには、ご本人の様子を伝える事はもちろんのこと、ざっくばらんに話す中で親御さんを笑顔にすることを大切に、と伝えています。思春期で多感な時期だからこそ、保護者の思う通りに行かなくて当たり前なので。私たちは親でもなければ教育者でもない、一人の人として関わらせてもらっています。
自分と向き合い、仲間たちと向き合ってきた
スタッフに対してもスタンスは同じです。いまは係長として働いていて、若い職員から見ると「上司」と言われるポジションですし、育成する立場ですが、一番は、職員の応援団として、背中を押したり応援し続けられたらいいなと思っています。それぞれ働く上で大切にしている想いがあるので、それを取りまとめていきながら、集団として同じ方向を向いていければいいと思います。
教育業界から転職してきたとき、正直、福祉に対するネガティブなイメージが強かったです。未知の世界でした。特に、武蔵野会に入った最初の4年間は福祉について、社会人として、人として…に向き合いながらの日々でした。ですが、困ったことがあったら相談できる同僚がいて、休憩中には一緒にふざけあったりもしました。今振り返ってみると、あの4年間は自分を知る時間でもあったと思うし、どんな仕事をするかだけでなく、同僚、仲間も同じように大切だなと思います。
これから武蔵野会を目指す人たちには、社内にどんどん新しい風を吹かせていってほしいです。今の時代はこうですよっていうものを伝えていくことも、新しく入社してくるみなさんの役割です。時代の空気、考え方、常識などをキャッチしようとすることは、現場で向き合う子どもたちの支援に、全部つながっていきますしね。